81年間の奈良の天気 二つの雨宝山 薬師寺近くのうのんから大和の気象歳時記
十輪院
外部資料
大和の国では稲作期間中、稲の生育に必要な雨が少なく降雨を祈る神様や行事、順雨願う仏様への民間信仰が実に多い。
十輪院
吉備真備の長男 朝野魚養(なかい)によって霊亀年間(715〜717)に元興寺の一院として創建されたと伝えられている十輪院は、藤原貴族の邸宅を思わせる優美な本堂で、白砂利を敷いた庭園の広がる中を真っ直ぐ石畳みが続いている古寺である。手のひらで触れたい衝動に駆られそうな本尊 地蔵菩薩 が納まった石仏龕は特に有名。
気に掛かるのは、本堂の扁額に「雨宝山」とある。ことで、同院の縁起を見せてもらうと雨宝山のいわれが分かった。「地中に龍王石あり。炎旱に雨祈れば普潤の益をこうむる」とあった。写真(下)の矢印がその石で、住職さんのお話では、明治の初めごろまで龍王石に「雨乞い」がおこなわれていた。
■住所 630-8053 奈良県奈良市七条1丁目11-14
■電話 0742-43-8152