龍神伝説の里 春日と室生 薬師寺近くのうのんから大和の気象歳時記
室生龍穴の龍王は もとは猿沢池に住んでいたが、采女がこの池で投身自殺をしたため、高山に移った。そこで室生の地に龍王が落ち着いた。これは 「興福寺流記」「猿沢池龍事」の条や「古事談」などに記されている伝説である。
室生の龍穴や龍王信仰についてはよく知られているが、春日の地は、藤原氏の氏神社としての春日大社の存在によって、その原初的な信仰は、室生ほど表立ったものにはなっていない。
しかし、「春日御社御本地井御託宣記」に「神野大明神根源」として伝わる建甕槌命(たけみかつちのみこと)の母神にまつわる伝説や若宮出現の伝説など水神伝説の要素を備えた伝承がみられること、先の高山龍王池やその上に鳴雷神社のように、末社となっている神々の中に水神的性格をもったものがあること、さらには春日の神域の南端の溝から、雨乞い等に使われたとされている土馬が出土していることなどから、その面影をたどることができる。
■ 住所 630-8053 奈良県奈良市七条1丁目11-14
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