正倉院の気象⑥ 薬師寺近くのうのんから大和の気象歳時記
正倉院新宝庫の気象
昭和28年(1953)新宝庫が竣工 そこで 庫内の気象観測を開始した。
観測方法はでは設置して記録した。
宝庫と新あ宝庫の気温差を、昭和30年12月から31年9月までの平均すると、宝庫0.41℃新宝庫0.26℃で、新宝庫の方が気温変化が小さい。宝庫は木造校倉造りであるが、新宝庫は鉄筋コンクリートの壁の中に更に桧板の倉を組み入れた形になっているので、おそらくコンクリートの壁が気温の伝導を食い止めるのであろう。
湿度についても外気との差を、比較をすると、宝庫0.26% 新宝庫0.27%殆ど差がない。
しかし 年で変化を観測すると 気温は宝庫 新宝庫の差はほぼないが、湿度においても気温と同様の変化がみられるが、新宝庫内部は木造で 木箱や宝庫と同じく、庫内の湿度は外気とは直接関係なく、主に木材の含有水分の示す蒸気圧によって決定されるであろう。宝庫の場合は室内の壁面を形成するのは断面三角形の校木の一面であって 他の二面は外気に露出して雨露にさらされている。従ってこの木材は外面は雨や露の水分を吸収することも少ないであろう。これに反して新宝庫の木材はあらかじめ電気乾燥を施したものであり、外側はコンクリート壁で包まれているから 通風孔を通じて外気と水分との交換行われるだけで、直接 雨や露に当たることはない。宝庫と新宝庫では室内壁を構成する木材の含有量に差があり、それが室内の湿度に影響すると想定できる。
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