「うのん」の気象歳時記ブログ

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大和の古文化財と気象 薬師寺近くのうのんから大和の気象歳時記

うのん

正倉院宝庫内の気温変化 ②

気象上で問題になるのは、御物を保存してある宝庫内の気象である。この問題に関して、十年近くも取り組んできて正倉院宝庫内の気象観測を続けている。ことに昭和28年5月に新設された正倉院新宝庫内の気象観測は今日まで完全に続けてきて、豊富な資料の整理に忙殺されている次第である。

まず庫内の気温日変化は非常に小さい。普通の気温は一日中でも最高気温と最低気温との差は相当大で、天気がよければ15度以上にもなることは珍しくない。ところが宝庫内では2度程度に減少する。これは庫外の気温変化の状態がそれほど庫内に影響しないことをしめすもので、気温変化の幅が小さいほど御物保存に好結果をもたらすだろうとの観点からすれば、好ましい結果である。気温の昇降によって、物質は膨張や収縮を繰り返し、物質組織を破壊するからである。また、最高 最低気温は庫外と比べて約10時間遅れている。これは明らかに庫外の影響がごくわずかしか庫外へ及ぼさないことを示している。

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