「うのん」の気象歳時記ブログ

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薬師寺近くから 大和の気象歳時記№124 甘雨を祈る神々

都祁村
 次に都祁村藺生に 葛神社 榛原町山辺三にも同名の神社が都祁村南之庄に国津神社が 室生村無山 多田 下笠間 少し離れた天理市長滝に九頭神社があって 「くず」という言葉は国津 九頭 国栖いずれが原形でいずれがなまりであるか不明であるが 「雷雨」をもたらす水神の性格を持っている。藺生の葛神社 祭神は雄神神社と同じ。山辺三の葛神社 は天照大神 長滝の九頭神社は建御名方命 笠間の九頭神社は髙雷龍命である。無山と多田の九頭神社はずばり髙靇尊を祭神とし靇(たかおかみ)は水神であって 蛇神の中国文字をそのまま使用している。靇・雨をかんむりに龍を沿えて甘雨をもたらす有難い文字におもえる。その他の国津神社は大国魂命を祭神としている。甲岡の国津神社の棟札に九頭神大明神と記されたり 南之庄国津神社のお手洗には「雨請奉納」の文字が見え

雨乞祈願が成就したことが酌みとれます。このほか「雨願灯籠」「祈雨奉賽」と刻まれた灯ろうからは 切なる雨ごいがうかがれ 更に「九頭大明神」と刻まれた奉献灯ろうは 九頭神社が国津神社に合祭されているためであり この地域では国津も九頭と同一とする考えが根強い またここには大和四水分の一つ都祁水分神社があって 降水を祈り 程よい雨を願う神々が大字ごとにいまして 低い気温 少ない水量といった稲の生育の常識限界に挑戦しながらも 多くの神様にお守りいただいているように思えます。

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