「うのん」の気象歳時記ブログ

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薬師寺近くの うのん から大和気象歳時記

#正倉院の気象 4

正倉院事務所(鉄筋コンクリート)の室内においた唐びつ(杉材118㎝×185㎝ 高さ49.5戦深さ6せんの冠せ蓋つき 板の厚み2㎝ 塗装なし 有脚と無脚のものは脚の高さ2.3㎝天平時代の品)の中へ自記器と扇風機を入れ、時々スイッチを入れて扇風機をまわした。扇風機にスイッチをいれるとモーターの発熱のため箱の中の気温が上昇した。これらの実験結果か下記のことが得られた。
1)唐びつの中では湿度は急変せず、蓋を開いた日の平均湿度によって箱内の湿度の水準がきまる。気温の日較差は唐びつの中では外の半分で、位相のおくれは大体1時間。観測したデータでは外よりもわずかに低温であった。
2)扇風機をまわして箱内の空気を攪拌しても湿度の観測結果は扇風機を使わぬ時と同じであった。
3)木箱の中では温度の上昇に伴い1~2時間は湿度も上昇するが、その後は下降して約4時間後には大体旧に復した。



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