「うのん」の気象歳時記ブログ

薬師寺近くの小さな本のある喫茶店

薬師寺近くのうのんから大和気象歳時記

「川上村の昔話」から
「蛇婿入り」
蛇はね、蛙を取ってね、蛙を飲もうとして蛙くわえてしとったんでね。お婆さんが蛙かわいそうに思てね、
「蛙を助けてやってくれ。こらえてやってくれ。そしたら自分とこの娘やるさかいに」言うたらね、すぐに蛇が逃がしたってねぇ。
それから
「その娘をくれ」言うて何回も来るんやてね。ほいてしたときに、娘とこくるさかいね、そのときに男になって来るらしんですわ、うちへ。ほんでその人がどこへ帰るやしらんと思てね、その人に針ぃ糸刺してね、着物へ縫いつけたらしいですわ、糸を。そしたらその人がズーッと引っ張ってね、ほいて向こへ行ったら、大きな大木のね、氏神さんの神木の上へあがっとるねて、その糸がね、ほいで見たら、上に穴があってね、そこへ大蛇が入っとるって。それからもう、あら大蛇に違いないさかいに焼こら言うてね、どっさり何かを積んで焼いたらね、蛇が頭を二回も三回もさし上げたけど、焼けて死んだ、とかいうような話を聞いたことありますわ、昔話にね。

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