「うのん」の気象歳時記ブログ

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薬師寺近くの うのん から大和気象歳時記

大和の自然
春日山のルーミスシジミ

外部資料

ハネにに鮮やかな藍色部のある小さいが非常に美しい蝶々である。日本では千葉県和歌山県 宮崎県 鹿児島県 奈良県 その他の諸県にて知られている。ただしその生息地はきわめて小範囲に限られている。しかも奈良を除く他県ではホンの少数の標本がとれているに過ぎない。にも関わらず奈良の春日山には相当に多産する。その美しさ、その珍しさのために昆虫学者の中ではとくに有名な昆虫で、昭和7年に天然記念物に指定され、捕獲を禁ぜられた。
これはチョウとしては日本で最初のことである。その後でもチョウで指定を受けたモノはきわめてわずかで、ルーミスシジミは日本の珍蝶の一つである。
この蝶が日本で初めて発見されたのは、千葉県鹿野山である。明治9年前後 その発見者はアメリカの宣教師 ヘンリー・ルーミスである。そこでこの蝶は彼の名前から ルーミスシジミ と称せられるのである。欧米の宣教師にはこういう動植物に興味をもった人が多く宣教師のかたわら色々の見本を集めては本国の学者におくって その研究に役立てるようなことが多かったらしい。このチョウもルーミス宣教師が送った標本をプライヤーという学者が研究し新しい亜種であることを認め、学名を Arhopalaaganesaloomisi Prye  となずけた。

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