うのんのブログ

奈良西の京薬師寺近くの小さな本のある喫茶店

薬師寺近くから 大和の気象歳事記№217 雨乞


雲アブリ③
雲アブリなどの語は大火を焚いて 雲を炙りあるいは焼き また雲や天を破って雨を降らせようとした強い願望を表したものと考えらられる。そう考えると 村で最も高い場所を選び天に近づいたことが当然と思われる。宇陀市 高市郡では ダケノボリ というのは 岳に登って火を焚くからである。また神社の境内や川原が選ばれることもある。この様な場所が選ばれる地域は 高台がない場合である。
全国的には高台が選ばれる傾向がある


火は 原始時代から 人々の明かりになったり 肉を焼いたり また野獣から身を守ったり 生活になくてはならないものとして存在していた 畏敬の念を持っていたのではないでしょうか

薬師寺近くから 大和の気象歳事記№216 雨乞

雲アブリ テンヌキ②
昨日 火を使う雨乞を紹介させて頂きましたが その続きです。

 奈良県高市群明日香村では 少々異なって クモヤブウチ 山辺郡東山村でもこの語がある。南葛城郡葛城村 水沼では村人が藁を一束ずつ担いで観音堂に詣りクモヤブウチをした。五条市でも金剛山または坊城山に登り 各自麦藁二から三束ずつ持ち寄り火を焚く。また長いナタネガラの松明を持って山から下って来てそれを川に流すのを クモヤブと云った。 河内の観音寺(河内長野市)の近辺の村でもやはりこの語を聞くが ここではまた別にクモヌキとかクモヲヌクという言葉がある。この語は吉野郡西吉野村賀名生
 和歌山県伊都郡高野口町等にもあり 「火を焚いて雲をヌキをする」という風に使われる。大坂府千早赤坂村の水分ではこれを テンヌキといい 水分神社の近くの岩の上で火を焚いたという。滋賀県大津市田上でもテンをヤクといって山上でナタネガラを焼く なお高野口町ではクモヤキという語もある。 


水分神社は奈良県に四社 大坂府に一社 建水分神社がある

薬師寺近くから 大和の気象歳事記№215 雨乞

雲アブリ ・´テンヌキ ①
 雨乞の火焚きをさす言葉として 大和を中心として分布しているのにクモアブリとかクモヤブリなどという一群の語がある。「南大和方言集」には雨乞に山の上で火を焚くことをクモアブリというとある。これは多分「雲炙り」であろうが これよりもクモアブリと呼ぶ土地の方が多い 奈良県山辺郡福住 宇陀市大宇陀町においても この語が使われている 
福住では「雨タンモレ タンモレ カラスノ頭ガ白ナッタ」と唱えたとある。滋賀県今津町酒波では箱根山に火を焚いて雨を乞うのをクモヤブリをすると云った