「うのん」の気象歳時記ブログ

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薬師寺近くから 大和の気象歳時記№152 梅雨

雷と梅雨

外部資料

すでに推察のとおり本州の南岸沿に停滞気味の前線も 太平洋の高気圧が勢力を増し徐々に北の方におしあげられる。前線の南側はすでに真夏の太陽がキラメキ青い空がひろがっている。海上或いは地上の前線から北側では200~300㎞の巾で雲の帯があり 暖かく湿った大気の塊は北へ北へ移動し オホーツク海からは日本海に延びた冷たい大気の塊と四つに組み そこでは当然前線帯が強化され想像を絶する持続性の雲が発生する。更に太平洋側からは下層から 中 上層に至る迄南寄りの風に煽られ やがてこのことが引き金役となって「雷」の発生となる。梅雨期末期の雷発生は以上述べたとおり異質の大気の塊がぶつかり合うことによって発生し四つに組んだ気塊の「質」の差が大きければ大きい程大量の汗をかく(雨が降る)当然花火が散る発雷現象である。条件が整うと以上の様に雷が鳴り梅雨前線は日本海の海上遠くへ遠ざかる。待ちに待った梅雨明けである。現象的に雷が鳴って梅雨を鳴り飛ばすようにおもわれがちであるが 梅雨明けの引き金役は太平洋高気圧の増強で 発雷を目にし耳にするように極めて素直な自然現象である。
 しかし必ずしも梅雨が明けるとは限らない 物事には 例外が付きもので 強化された梅雨前線の南北振動毎に雷が鳴った年がある。 なお強い前線が北の方から南に下るときの方が大量の雨が降る事が多い

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