薬師寺近くから 大和の気象歳時記№88 雨乞の種々相
ナモデ踊り
今の稲渕 外部資料
国立歴史民俗博物館教授の岩井宏先生の調査に従うと 明日香村稲渕の場合は次の様にです。
稲渕ではカリナモデというのをおこなっていました。ナモデというのはナモデ踊りのことで この踊りは 本来雨乞願満御礼に踊るのであるが 雨乞祈願にさいして 本式のナモデ踊りより小規模におこなうものであるため カリナモデ と呼ばれ 明治の末期までしたという カリナモデは宇須多伎比売命神社の下流にあるウチミヤ(内宮)で行なわれ若い衆六人が頭太鼓を打ちながら踊り ほかのものは腹につけた小太鼓を「ハラヒボテボテ」と打ち鳴らしながら走りまわり子供たちはチャンポコチャンポコと打ち鳴らしたという。このカリナモデの踊り唄のなかに
闇に奥山 豊浦は 池を清めて待ちくらす 雨たんもれ 雨たんもれ 池の水かえ行事をさす
真弓 平田は松明かざしく岳参り雨たんもれ 雨たんもれ クモヤグチのこし
代々伝わる巻物を 捧げて和る細川や 雨たんもれ 雨たんもれ 心経読経をさす
阪田 税戸 朝夕に 竜を担いで川通い 雨たんもれ 雨たんもれ 藁の大蛇の練り回る