「うのん」の気象歳時記ブログ

薬師寺近くの小さな本のある喫茶店

薬師寺近くから 大和の気象歳時記№42 続雨乞地蔵と神仏の出御

北葛城郡馬見町(現広陵町)の各部落では観音 弥勒 地蔵 等々を雨の降るまで池につけておきました。同町赤部では大日堂の西側にある石地蔵を縄でしばって 唄をういながら領内を担ぎ廻りました。イチモリの堀にほうり込んでおくと雨が降るといいます。効があればきれいに洗ってもとの堂内に安置しました。同町の大垣内では専光寺の観音像を村はずれの池に投げ込んで雨が降るまで上げない。この観音は俗にタロウサンと呼びますが これは多度さんの訛ったもので 伊勢の有名な雨の神 多度神社の信仰がこの池でも篤いことから来た名であるらしいです。 
高市群船倉村(現高取町)丹生谷の大仁保神社(祭神は仁徳手能)は俗にお丹生さんといって水神として知られていますが 雨乞にはご神木を水中に沈めて少しばかり待っていると 必ず降るといわれます。
天理市柳本の東にある竜王山の雨乞にもこの祠を持ち帰って池に投げこむといいます。同市菅生の雨乞では竜王の石碑を池にほうりこみます。また 柳本や中ノ庄でも寺の薬師さんを三ツ池に入れ北菅田では地蔵を池にいれました。

竜王山山頂近くにある 柳本の竜王社

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