「うのん」の気象歳時記ブログ

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薬師寺近くから 大和の気象歳時記№39 雨乞の種々相

水かえ行事
 雨乞面の項で井戸の水をさらえ云々と記しました。ここでは池(滝つぼ)の水をかいだし降雨を祈る例がいくつも見られるので その内のいくつかを紹介します。
大和の伝説に 黒渕と乙女渕 という標題で 浦島太郎そっくりの話がのっています。ここでは浦島太郎に代わって 音右衛が竜宮から帰るとき 乙姫に日やけの時はこの渕をかきまわすとよいと教えられ それ以来ここを乙姫渕といい 雨乞のときはこの渕をかきまわして からっぽにすると 大雨になったといい伝えれています。宇陀郡室生村では 各大字の土地の滝壺の水をかえました。
吉野郡西吉野村永谷では不動滝を乾かして雨を祈りました。同市大淀町東垣内では雨乞に 大日堂の井戸をさらいあげた泥を大日堂の屋根に上げました。大日様が怒って泥を洗い流すために雨を降らせるのだといいます。井戸さらい行事が本来の目的と思われますが。
山辺郡都祁小倉のダケノ山の項に竜神池があり そこにう雨明神という石碑が建ってます。この水をかえると大雨が降るという。大和各地や伊賀からも雨乞に来たといいます。
同郡東山村北野の雨乞は千灯明と砂持ちとか 
八種類の行事のなから 神意に叶ったものを選びそれを雨の降るまで続けました。その中に「牛ヶ峯の岩屋弁天の池かえ」「奥元神社の鏡池かえ」と二つの池がえが含まれます。
同郡都祁村は吐山でも氏か神の境内に白砂を運ぶ砂持ちをするか 境内末社の恵比寿神社の池掃除をします。
高市群高取町車木では 氏神の森の小さな池に女ばかりが集まり裸になりかい出すと雨が

降ります。

しかし その姿を人に見られると効がない というので極秘でしました。
神聖な場所を汚したというので神が怒って雨を降らせたといいます。

地図は外部データーです

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